「仕事に忙しいビジネスマンに送る、自宅で出来るゴルフレベルアップ術」
~ゴルフができるビジネスマンになろう!~
第3回「パターが巧くなる考え方」
パターが上手な人は、「ポンポン入れる人」、と考えがちです。
プロゴルファーの場合ですと、入れられなければ試合で上位にいけませんし、勝てません。
もちろん、トップアマのプレーヤーや、シングルハンディのゴルファーは、プロに近い考え方になり、「ポンポン入れる」ことを目指されると良いでしょう。
しかし、一般的なアマチュアゴルファーでパターが上手な人とは、ラウンドでの、「パター数が少ない人」と考えてみてください。今回のお話は、スコア120~100くらいのゴルファーの方々に参考にしていただければと思います。
スコア120回くらいのゴルファーですと、1ラウンドで、だいたい40パット平均でしょう。
パターが上手になるには、「入れない練習をすること」です。え!と思われますか?
振り返ってみると、2メートルくらいの距離を狙いにいって、なんと2メートル以上オーバーしてしまった。結果、2メートルから3パット、4パットしてしまったという経験はどなたもあるでしょう。
「だったら最初から2パットでよかったのに」、と毎回?悔やむことになっていませんか。
パター数を減らすために私が生徒さんにアドバイスすることは、ショートパットでの考え方です。
1に「距離感」
2に「決めたことをためらわずに実行する」(顔を上げない、迷いながら打たない等)
3に「方向性」です。
実際、方向性のブレよりも、距離のブレのほうが大きいものです。2メートルを左右に50cmズレて構える人は、超初心者でもいませんが、距離感が1メートルもズレる人はざらにいます。
ロングパットなら距離感のブレは仕方ありませんが、ショートパットで、方向性よりも距離感がブレてしまっては(だいたい大オーバー)、2パット以内で入れられなくなります。これを、ジョークで、「縦に曲がった」と言われます。
初心者やパターが苦手な方は、「ラインに対して」真っすぐに構えられません。「カップに対して」ばかり構えてしまう傾向にあります。また、もしストレートラインであっても、パターフェースをカップに真っすぐに合わせて構えることができる人はとても少ないです。
グリーン上は、大きなうねりから、細かな起伏、アンジュレーションばかりで、完全なストレートラインの方が少ないのです。ですから、ショートパットを、カップに真っすぐに構えてばかりいれば、勝負をかけて1パット狙いに行くと残念ながら、外れてしまうのです。
今の腕前の段階では、「これは入れるぞ!」と思っても、欲張らず2パットでいい、と考えることで、結局18ホールトータルではパター数が減っているものです。
コースの練習グリーンでは、カップを左右に外す練習をすることで、距離感が養えます。2、3メートルの距離で、カップ周り前後左右に30~50センチ以内にボールを止める練習が効果的です。
感じがつかめたら、カップをオーバーさせて30~50センチ以内くらいで距離感をそろえるようにしてみてください。この練習で、3パットをかなり回避できるようになります。
パッティングは、ラインに対して打っていく練習が必要で、カップに対してばかり打っていくと、曲がるラインに対して弱くなります。狙い通りにカップを外せれば、それはラインに対して構えられていることになり、またラインの上に打っていることになります。もし、ストレートラインで、カップを狙えるチャンスならば、カップを狙って入れられます。
では、「カップを外して打つ」を考えてみましょう。
「ボール(カップ)2個分カップの右を狙ってください」と、私もレッスンでこういう狙い方のアドバイスをします。
初心者ゴルファーの心理として、「曲がるのはわかっているんだけど・・・・」、打つ瞬間、どうしても本能的にまっすぐカップを狙ってしまうようです。
写真のように、「ボール何個分」「カップ何個分」というような外し方で狙うことをおすすめします。
カップの左右にボールを置いて、残像を記憶します。「1個目の内側のボールに当てる、2個目の外側に当てる」、というのも効果的でしょう。
カップやボールは、その残像をカップの横にイメージしやすいでしょう。カップもボールもだいたい2個くらいまでがイメージできる限界でしょうか。これ以上曲がるラインですと、誤差も増えてきますし、慣れてないと、なかなかイメージ通りカップを外して狙っていけません。
この「外しているつもり」の練習が案外入ってしまうことがあります。まだ、正確に曲がるラインに構えられず、パターの動きも不安定だからです。ミスとミスが偶然重なって、「入ってしまった」ことになるのです。
距離感がつかめるようになったら、コース本番では、現時点で、この「イメージした分(距離)だけカップを外す」、カップ2個分曲がるラインまでを射程圏内ととらえて挑戦していきましょう。それ以上曲がりそうなラインは、2パット狙いで、「とりあえず打ってみる」か、上手な人にラインを聴くのが一番でしょう。
仕事で忙しいゴルファーは、コースに行ける機会がなかなか作れないことでしょう。
だから、効果的で確率のいいゴルフの考え方を身につけてほしいと思います。
自宅では、パターマットで練習するのがポピュラーでしょうか。パターの動かし方の練習としては効果的です。
しかし、コースでは、パターマットのようにラインが引いてありません。私がおすすめするのは、もし、ご自宅にじゅうたんが敷いてあれば、コップなどを置いて50センチ~2メートルの練習をすることです。ボールを、コップの脇を通過させて、30センチ位で止めるのようにします。勢いよくボールをコップに当てるより、距離感が身に付きます。
コースに行ったら、朝の練習グリーンで同様の練習をしてみましょう。時間があれば、距離を伸ばしていきます。10メートル以上もある距離は、今は3パット狙いにしておくのが無難です。
コースでは、緊張もあります。初心者は、「わざと入れないつもり」くらいが、かえって入ったりするものです。1回で入れたい、より、「3パットにしない」と考えて打ったほうが18ホールトータルすると、パター数が減っているでしょう。つまり、カップに入れない練習がトータルパター数を減らすのです。
パターが巧い人は、狙いにいっても、外れたら必ずOKの距離には外します。
初心者のゴルファーが、常にOKの距離に狙って外せるようになったら、「狙って入れる」練習をすることにレベルアップしていくといいでしょう。
2パットでいい、と思えると硬くならずに緊張も和らぐので、結果的にスムースにパターが動き、2パット狙いが結果1.7回平均くらいになり、3パットが2.5回平均になっていることでしょう。
ストレートラインでも、ボールとカップだけの点と点ではなく、線で結んだ、「点と線」のイメージをしましょう。「線」は、慣れないとなかなかイメージできませんが、最初は、30センチの距離から2メートル位まで、ボールをじゅずつなぎのように等間隔で数個置いて1個づつカップインさせていきます。
これは、「入れる練習」になっていきます。
代表 礎 康之