トータルゴルフフィットネス連載企画「体に無理なくゴルフをしよう!」

第3回「リハビリゴルフ~腰痛編~」

ゴルフをするうえで、みなさん一度は経験があるとおもわれます「腰痛」ラウンドや練習が終わった後に腰部の下部に痛みをおぼえたことがあると思います。

これは背骨の両側を走行している筋肉「脊柱起立筋」と、腸骨という腰骨から第12肋骨にかけて付いている筋肉「腰方形筋」が異常に緊張し固まってしまうことで痛みが発生するのです。

原因はアドレス時では、腰の反りすぎによる腰部の筋肉の過緊張です。スイング時でならトップからの切り返しの時に「力みすぎ」によるいわゆる「ぎっくり腰」に近い症状です。スイング時の腰痛で右打ちのかたでは、概ね右腰部に痛みが出るのが特徴です。

腰部の筋肉を余計に緊張させずにゴルフをするためには、腹筋(腹横筋)を意識できるようになると腰痛を軽減させることができます。

簡単なやり方は、まず、おヘソより2センチ下を軽く指で押し、そこから斜め45度上方に押し上げてみてください。骨盤は丸まるように後方に移動し、腰部の脊椎が少し後方に押されてまっすぐになります。その時、腰に手を当ててみてください。すこし腰部の筋肉が緩んでいたら、腹横筋が使われている証拠です。また、これにより脊椎の腰部が前弯しているのが軽減されて、あたかも一本の真っ直ぐな脊柱になる。 この結果捻転がしやすくなり、ゴルフスイングをするのに適した姿勢になります。

注意することは自然な呼吸をし、上半身に力が入らないようしてください。おなかをへこますことに意識しすぎると、呼吸がやりにくくなると思います。その時は無理に腹式呼吸をするのではなくて、鼻からの呼吸(肺呼吸)をすると上半身には余計な力が入りません。

これをゴルフの時はもちろん、日常(立っている時や歩いている時も)でも率先して意識してもらうと腰痛から解放されます。

これまで述べたように、腰部の痛み(身体の後ろの筋肉の過緊張)の対策には腹筋を使わなければいけない(身体の前の筋肉を収縮させる意識)。そしてもうひとつは、物理的に硬くなってしまった腰背部の筋肉を柔らかくすることで痛みをなくします。

具体的には、ストレッチが効果的です。腰部の筋肉をリラックスして十分伸ばすことで筋緊張が解かれ、骨盤に動きが見られてくるのを目的とします。

今回はエクササイズボールを使用します。

1.ボールに座り、その座った姿勢のままで肩の左右の高さを変えずに、腰を丸めたり伸ばしたりして骨盤を前後に動かしましょう。

1.ボールに座り、その座った姿勢のままで肩の左右の高さを変えずに、腰を丸めたり伸ばしたりして骨盤を前後に動かしましょう。

2.右腰部に痛みがある時は、左脇にボールを抱えるようにして身体を横にして右体側を伸ばしてください。(左腰に痛みがある場合は、逆側に伸ばします)

2.右腰部に痛みがある時は、左脇にボールを抱えるようにして身体を横にして右体側を伸ばしてください。(左腰に痛みがある場合は、逆側に伸ばします)

※いずれも反動をつけずにゆっくり深呼吸しながら、行ってください。

上記で行ったトレーニングとストレッチを両方行うことで、腰背部のハリが軽減されます。また、トレーニングを行うことで、アドレス時の腹筋の意識がうまれ、安定したプレーが可能になります。ぜひ、ボールを使用したトレーニング&ストレッチを続けてはいかがでしょうか。

TGF鍼灸整骨院 院長
高橋 富三
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